カラフルで小さなビーズを施したネックレスやブレスレッドなど、小さくてかわいいビーズのアクセサリーは女性に人気のアイテムです。ビーズアクセサリーは自分で作って楽しむのが主流でしたが、ネットが普及した現在では自分の作品を販売する方も増えてきました。自分のセンスが認められ、人気のビーズアクセサリー作家になると収入を得ることもできるようになるかもしれません。趣味として楽しみながらお金を稼ぐことができる可能性も持ったビーズアクセサリーには資格もあります。今おすすめのビーズアクセサリー資格をまとめました。
目次
ビーズアクセサリーの人気資格とは
ビーズアクセサリーに関する資格は複数ありますが、ここではその中で特に人気なものをご紹介します。
ビーズアクセサリーデザイナー
ビーズアクセサリーデザイナーとは、ビーズアクセサリー作成についての基本知識や技術を一定以上有する人に認められる日本デザインプランナー協会の資格です。日本デザインプランナー協会はハンドメイド・クラフトデザインの分野だけでなく、インテリア、デザイン、ファッションなど様々な分野の資格を扱っている資格認定団体です。能力水準を資格取得によって示すだけでなく、用途や目的に応じて技術を有効活用できる人材の育成を目的としている団体です。
ビーズアクセサリーデザイナー資格の基本情報
試験内容は材料や道具、丸カンの開閉、Tピンの使い方といったビーズアクセサリー作成における基本的な知識をはじめ、天然石に関する知識、ビーズステッチの技術などが問われます。天然石はエメラルドやサファイヤといった具体的な種類に関する内容から、天然石に関する知識の見方といった広い視点の内容も含まれます。またビーズステッチは、8の字編みといった基本的な編み方から応用の編み方、さらにアレンジ例についても試験内容に含まれます。
- 受講料10,000円(消費税込み)
- 受験資格:特になし
- 受験方法:インターネットからの申込み。
- 合格基準:70%以上の評価
申込みはインターネットからで、在宅での受験となり、事前に試験問題や解答用紙が送られます。答案提出後、約1ヶ月で合否通知が発送されます。
ビーズアクセサリーデザイナーを取得するメリット
ビーズアクセサリーデザイナーを取得するメリットは、主に2つあります。
1つ目はアクセサリーやビーズのしっかりとした知識を身につけ、ビーズアクセサリーデザイナーとして自信を持って活動できることです。独学では偏りがちな知識も、幅広い内容を扱う試験の受験によって、網羅的に学べるようになります。ただ知識を得て終わりではなく、試験に合格したうえで認定されるため、ビーズアクセサリーデザイナーとして活動する際の自信にもつながります。2つ目は販売や技術等に関する幅広い知識も身につけられることです。販売等の知識を知っておくことは、趣味で楽しむ領域を超え、仕事として活かしていくことに役立ちます。
ビーズアクセサリーデザイナーを活かせる仕事とは
■ビーズアクセサリー作家・講師
材料や道具の使い方をはじめ、初歩的な知識や技術を幅広く身につけることができるので、ビーズアクセサリー作家・講師として活動することが可能です。また天然石の知識やビーズステッチの編み方など応用的な内容も身につけることができるため、作家・講師としての活動を広げるのに活かすこともできます。
■ビーズアクセサリーや天然石の販売者
基本知識を踏まえ、販売者としてもビーズアクセサリーデザイナーを活かすことが可能です。また天然石に関して幅広い知識を身につけられるため、天然石を扱った分野での販売にも役立ちます。
.ビーズアーティスト(日本インストラクター技術協会)
ビーズアーティストとは、ビーズアクセサリーの作成、また作成に必要な知識と技術を指導可能であるとされた人へ認定される資格です。認定している日本インストラクター技術協会は、教える力を中心とした技術の各スキルの水準がある一定以上であることを認定することで客観的な評価の尺度を提供し、各スキルの技術者の社会的地位の確立を図ることを目的としています。以前はビーズアクセサリーインストラクターという名称でしたが、現在はビーズアーティストに名称変更されています。
ビーズアーティスト資格の基本情報
試験内容はイヤリングやピアスの金具についてなど、ビーズアクセサリーの基本的な知識をはじめ、手作りレシピ、天然石に関する知識などが出題されます。天然石はローズクォーツやムーンストーンといった具体的な種類に関する内容から、色系統別一覧や誕生石の一覧も試験内容に含まれます。また天然石ビーズの注意点やお手入れ、天然石アクセサリーを身につける部位の効果なども試験内容に含まれます。
- 受験料:10,000円(消費税込み)
- 受験資格:特になし
- 受験方法:在宅受験
- 合格基準:70%以上の評価
受験の際はインターネットからの申込みです。申し込み後に試験問題と解答用紙が送られてくるので、試験期間中に解答し、提出期限までに返信すると、約1ヶ月後に合否通知が発送されます。
ビーズアーティストを取得するメリット
■ビーズアクセサリーに関する様々な知識とテクニックが身につく
ビーズアーティストを取得することで、シードビーズやドロップビーズといったビーズの種類を覚えるだけでなく、それらを使ってテグスで編む、レース針で編みこむ、といったテクニックを身につけることができます。ネックレスひとつをとっても、ロマンティックネックレス、チェーンタッセルネックレス、ノスタルジアネックレスなど必要な知識の幅が広いため、豊富なテクニックを身につけることができます。
■天然石の知識を身につけることができる
天然石に関する知識も多く出題されるため、ビーズアクセサリーを作る楽しみを味わうだけでなく、天然石特有の効果を考えながら色や種類を選ぶ楽しみ方もできるようになります。
ビーズアーティストを活かせる仕事とは
■ビーズアクセサリーの作家、販売活動
手作りレシピの知識を応用して、独自ブランドでビーズアクセサリーを作成して販売するのに役立てることができます。資格取得には幅広いビーズアクセサリーの知識が必要になるため、作家としてデザインを考える際の引き出しを増やすことができるようになります。
■ビーズアクセサリー講師
知識と技術を指導可能であるとされた人へ認定される資格であるため、正しい知識や技術を伝えることはもちろん、資格を持っていることで客観的な評価があると証明することができるようになります。
.ビーズアーティスト(日本能力開発推進協会)
ビーズアーティストとは、高度なビーズ制作に必要な専門的な知識から製作技術までを備えていることを証明し、職業能力の向上と社会的経済的地位の向上に役立てることを目的とした資格です。合格者には「ビーズアーティスト資格」の称号が、日本能力開発推進協会から付与されます。
ビーズアーティスト資格の基本情報
ビーズアートについての専門的知識と技術力を審査対象としている資格で、ビーズアクセサリーに関する知識が問われます。
- 受験料:5,600円(税込み)
- 受験資格:協会指定の認定教育機関等が行う教育訓練において、対象講座の全カリキュラムを修了した者。
- 試験日程・受験方法:認定教育機関での全カリキュラム修了後、随時受験できます。
- 合否判定:得点率70%以上
認定教育機関では、ピンで作る皮ひもペンダント、ナイロンコートワイヤーで作るネックレス、テグスで通るロングネックレス、交差編みのリング、シャワー台で作る花のブローチ、花編みのアクセサリー、9ピンとテグス編みのブレスレット、ビーズボールのストラップ、ワイヤーシャンクのネックレス、テグス編みのネックレス等について学ぶことができます。
認定教育機関の対象講座修了後に協会ホームページより申込し、認定教育機関での課題修了確認と受験料の支払いが確認でき次第、試験問題が発送されます。
合否結果は答案受付後、約1ヶ月で送付されます。
ビーズアーティストを取得するメリット
メリットとして、思い通りの独自デザインで制作できるようになることが挙げられます。
受験資格となる教育訓練カリキュラムでは、10作品の履修を通して専門知識や技術を学ぶことになります。カリキュラムで学んだ内容を資格試験で自分の知識や技術としてしっかり身につけることで、学んだレシピをもとに応用する力がつき、独自デザインのアクセサリーが豊富に作れるようになります。
ビーズアーティストを活かせる仕事とは
■ビーズアクセサリー教室の開講、インストラクター(講師)
ビーズアートの様々な知識や技術を身につけることができるため、教室開講やインストラクターとして活躍する際に活かせます。資格を持っていることで客観的な証明にもなり、カルチャースクール等で教える際にも役立てることができます。
■ビーズアクセサリー作家
製作技術を活かし、ビーズアクセサリー作家として活躍する際に役立てることができます。幅広いレシピを学習したうえで資格を取得しているため、独自商品の幅を広げるためにも活用することができます。
■医療福祉や介護関係者
ビーズアクセサリーは細かな作業で手先を使うため、脳の活性化につながるとされています。そのため脳トレやリハビリに活かすことができ、簡単なレシピであれば医療福祉や介護の現場で活用することができます。
ビーズアクセサリー資格が取得できる通信教育・通信講座
ここでご紹介した資格には、在宅の通信教育で取得できるものもあります。資格を取得したい方で独学での学習が難しいと感じる人は、テキストなどで学べる通信教育もおすすめです。
通信教育・通信講座については、ビーズアクセサリー資格が取れる通信講座とはでも詳しくご紹介しています。在宅での学習なので、空いた時間に勉強できる、ペースを自分で決められるなどが通信教育のメリットです。
ビーズアクセサリーに使うビーズの種類
ビーズとは手芸や装飾に使われる穴の開いた小さな玉で、ガラス製やプラスチック製のものが主流です。ビーズは大きさも形状も実にさまざまで、目的や用途に応じたものを選ぶことが大切です。ビーズの種類は大きくわけると3つに分類できます。ビーズアーティスト資格の取得にも役立つビーズの基本知識をご紹介します。
基本となるビーズ
ビーズ制作での基本となるのは1番小さくて細かいシードビーズや竹ビーズ、シリンダービーズです。組み合わせて編むことで多彩なデザインを作り出すことができます。シードビーズは多く市販されている小さなビーズです。シードビーズの中でも特小ビーズ、丸小ビーズ、特大ビーズがあり、大きさが異なります。竹ビーズは竹のように横長の形をしたビーズです。長さもいくつかあるので用途によって選ぶ必要があります。フリンジやドロップイヤリングなどのドロップ部分などにも使用できます。シリンダービーズは円柱型のシードビーズです。丸小ビーズなどに比べて側面が平らなので、平面のデザインを作りやすく、編みやすい傾向があります。ステッチや織りに適しています。
デザインビーズ
ビーズの形状が独特でビーズ自体にデザイン性があるものがあります。ドロップビーズやファルファーレ、ウッドビーズなどです。編むのには適していませんが、デザインのアクセントになります。ドロップビーズはしずく型、涙型のビーズでデザインに動きを出せます。ペンダントトップなども使用できます。ファルファーレはピーナッツ型のビーズです。つなげても独特なチェーンにでき、デザインのアクセントにもなります。ウッドビーズはウッドを使ったビーズです。質感が独特で大きなものもあり、エスニックなテイストやダイナミックなデザインを作れます。他のビーズと質感が異なるため、組み合わせがやや難しいです。
アクセサリービーズ
ビーズ自体が宝石のようなビーズもあります。ガラスビーズ、チェコビーズ、スワロフスキー、パールビーズ、天然石です。美しい質感と光沢が魅力的で、デコレーションとしても使用できます。ガラスビーズ、チェコビーズ、スワロフスキーは、キラキラとした輝きが特徴のビーズです。小さなものをつなげても単体で使用しても存在感を放ちます。パールビーズはコットンパールなどのイミテーションパールのビーズです。淡水パールもあります。パールの種類によってさまざまな質感を出せます。天然石を使用することもあります。これらのビーズを使うと本格的なアイテム作りに近づけられます。
ビーズを編むための糸
ビーズを編む際には糸のようなものが必要です。使用できる糸にも様々な種類があります。最もよく使われているのはテグスです。ナイロンなどの合成繊維でできた透明のコードです。
テグスの色、太さ、長さもさまざまなので、購入する時に注意する必要があります。針金で作られたワイヤーを使用することもありますが、ワイヤーは1度折り目を付けてしまうと他の形状に曲げられなくなり、ビーズが通らなくなることもあるので、テグスの方が使いやすいです。ビーズ専用針、ビーズ専用糸で編む方法もあります。専用針を使うのでビーズが拾いやすく作業がしやすいです。さらに、レース糸にビーズを通してからかぎ針で編む方法もあります。編み物が得意な人にとっては作業がしやすいです。